最近読んだ『サピエンス全史』の中に、「他の生物と人間が異なる最大の特徴は、空想ができることだ」と書かれていた。
確かに人間は、まだ起きていない未来を想像したり、目に見えない概念を信じたりすることができる。実在する“物”ではなく、“事象”を信じられるのは人間だけなのだろう。
しかし、その想像力があるからこそ、人間は生き方や将来に不安を抱えてしまう。他の生物がただ目の前の今を生きている中で、人間だけが「このままでいいのか」と思い悩んでしまうのだ。
それでも、人はずっと不安の中で立ち止まってはいられない。起きてもいない未来に備えることは大切だが、不安を抱えているだけでは生きていけない。
その不安を乗り越えるため、人は宗教のような形のないものを信じ、その中で「善い」とされる行いを指針にして生きてきたのだと思う。
現代に目を向けると、他人の価値観や幸せが簡単に見えてしまう。その情報の中で、人と自分を比べ、自分を卑下してしまうことも少なくない。
そんな時代だからこそ私は、宗教が人の心の支えとなるように、自分自身も信じられるものを持って生きていきたいと思う。それは宗教かもしれないし、あるいは自分なりの信念や美学なのかもしれない。


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